蟲師 続章 # 2

動く者の無い浜辺で、微かに鳥の鳴き声がする。 姿なく小さいその声は、どこか危うい響きがした。


馬越さん、2話連続で作画監督ですか・・・。(汗
体、壊さんでくれよぉ。 

原作既読者には、この話がどういう映像になるか楽しみにしていた人もいるはず。 オイラ もその一人です。
特に ラスト は ひっくり返りました ( 笑

ラスト の解説は後にして、この作品は本当に 「妥協する 」 という事をしない。

この回、びっくりしたのは 「波」 の動画。 気づいた方いるだろうか。 全 カット で違う動きを造っている。
波の フォルム ・ 波頭の砕け方 ・ 波が盛り上がって打ち寄せる動画を挟む等、カット ・ カット によって組み合わせを変えたり、動画の感じを変えてみたりと、どの カット を見ても 「あ、ココ と同じ」 と感じる動画がない。

波の アップ ならともかく、引いた画の時はもう少し簡素に動画枚数も少なくして、リピート ( 同じ絵を繰り返し使って動かす動画 ) 使うんですけどね。 波の動きも設定して、だいたい同じ フォルム と タイミング で作画するはずなんですが。

作画の打合せでこの話が出た時の、原画担当者の顔が見たかったな ( 笑
真っ青だったんじゃないかな。


人の演技も柔らかい。

網元が肩に網を担いで去る カット。 後ろ向きの画だが、体をゆっくりと左右に動かしながら歩く動画。
他の アニメ ではこういう場合、体が真っ直ぐ上下する動画にする。 その方が作画枚数を抑えられるし ( 実質、3 枚。 ひどい場合は 1 枚で P C で上下動の プログラム ) 作画担当の負担も減る。
この カット、場面設定は砂浜。 普通に歩いても体が揺れるだろうという考えの下での動画だと思う。 体を揺する感じの動画は難しいことではないけど、他が簡素にやってるだけに 「どんだけ拘ってんだよ」 と思う。 しかも細かい網の目入りの画。 よくやる ( 笑

親子がまた、自分たちをよろしく頼むと言ったときの網元の演技も、一気に頭を下げずに一呼吸置いてから手で顔を押さえる演技にする。
セリフ に合わせる意味もあるが、ちょっと頭を下げ、一呼吸置いて ストン と落とすと キャラ の心情が伝わりやすい。 このあたりを考えての作画なんだりうね。 ゆっくりとした動きで動きの軌道 ( 動線 ) も、手の デッサン もきれいです。 上手いですね。

ラスト の ヤドカリドリ の飛び立つ シーン、あちこちで 「すごい」 と感想があがってますね。 スタッフ が見たら嬉しいだろうなと思う。

原作を知ってる人は、まさか 回り込みで来るとは思わなかったでしょ。 オイラ もです ( ^ ^ ゞ

原作のこの シーン、ローアングル だから 「回り込みにしたら面白いかな」 とか思ったんだろうか。 「視聴者を ビックリ させようか」 と思ったんだろうな。 やりかねないから、この人達 ( スタッフ ) は。

ヤドカリドリ の 3 カット、貝から飛び立つ 一羽だけの カット ・ ミナ を中心の回り込みの カット ・ 上空から見下ろした群れが飛び立つ カット。 作画担当が 3 カット それぞれ違います。

普通、原画は シーン ごとに担当が決まります。 エフェクト や アクション 等、得意な人の所へ作画が割り振りされます。 この回のように、鳥の動画が得意な人がいれば シーン ごと行くのですが、3 カット バラバラ にしたのは時間の問題なのか、人の質の問題なのか。

上手かったのは最初の飛び立つ カット。 正面の鳥の羽ばたきの動画ですね。 ちゃんと 「骨 」 がある感じの鳥の羽ばたきでした。 鳥に限らず、動物の動きの動画では、正面と真後ろの画が一番難しいんですけどね。

回り込みの カット ですが、これ、数人で手分けして作業してますね。

原画は一人ですが、動画は複数人で作業してます。 上空からの画の方も、原画は一人だが動画は複数で分けてる。

回り込みの カット、セル 数が多い。 ( 現在 アニメ は P C 処理で セル は使用していないが、動画上では 「セル」 という名称は残っている )
一番奥の点のような鳥が A セル、そのちょっと手前の かろうじて鳥と分かる画が B セル、ヤドカリドリ の色が出てなんとなく ヤドカリドリ なのが C 、ナミ が D 、ナミ の手前を飛ぶのが E 、そのさらに手前を通りすぎるのが F 。 こんなところだろうか。 ひょっとすると、もう少し多いかもしれない。
上空からの カット も同様だと思う。

なぜ複数で作業してると分かるか。 「手 」 が違う。

手前を飛ぶ鳥、その奥の鳥、さらにその奥と、動画の パターン が違う。 最初の正面の羽ばたきを参考にしてほしい。 回り込み ・ 上空の カット では キチン と鳥の骨を意識して動画を造る動きと、ディズニー のように羽が布のように ヒラヒラ する動きとある。
その違いは セル ごとなので、セル ごとで違う人が動画を担当している。

鳥の羽ばたきに関しての設定はあると思うが、統一できていないのは時間の関係か人の質なのかはわからない
。 ただ、1 カット を複数で作業というのはよくあること。 修正が追い付かないのか、「こういう動きも O K 」 なのかな。

だけど、この シーン をこれだけの迫力で描こうとした スタッフ は、ホント 物好きだよなぁ ( ほめ言葉 )

誰が セル 数も動画枚数も増やして、こんなめんどくさい事するかね ( 笑


時間が切迫していても、妥協はしない。 ホント、頭が下がる。




くれぐれも体、壊さんでくれよなぁ。 来週も楽しみだが、それだけが心配です。







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