蟲師 続章 # 4

月下の森の中、進み行くと どこからか甘いような饐えたような香りがたつ。 その香りを探るとその先に動く影。 その影がこちらを見た刹那、体が動かなくなった。



「夜を撫でる手」 です。 この話も動きの少ないものだから、どう映像にするのかなと思ってました。
続章も前作同様、各話に テーマカラー を決めていますが、この回は黄緑 ? 刈安色 ? 黄朽葉色 ? どれだろ。
前作の4話が 刈安色 ですよね。 同じ色を持ってくるかな・・・どうでしょう。

原作物を アニメ にする最大の魅力は、動きと色がつく事だと思う。 この回は色がいい雰囲気を出してましたね。 で、よく見ると長濱さんが 3 話に続き コンテ 切ってます。 この テーマカラー に合わせる映像を、自らの手で コンテ 切るわけですから、気合の入れようが伺えます。

黄緑とも黄土色とも違う、黄色がかった色ですが、今回の話の中心である 「腐酒 (光酒) 」 とかけた色なのでしょう。

「腐酒」 は元々「光酒」 です。 腐酒が光酒によって浄化される表現もあるので主題は 「光酒」 だと思う。 ですが劇中では 「腐酒」 の実態は出てこないし、「光酒」 の映像もない。 ( 腕を撃たれて ドロリ とした物が描かれてますが、腐酒に侵された血液であり、腐酒そのものではないと思う ) 描かれない主題を表現するための 「色」 なんだと思います。

この色を最大限に生かすため、これでもかというくらい 最初から最後までこの色を使用してます。 ただ、同じ色ばかり使うと単調になるので トーン ( 明度 ・ 彩度 ) を変えるという工夫がされてました。

この黄色味がかった色が、どこかに潜む 「蟲 ( 異形の者 ) 」 を連想させて ジワリ とした恐怖感を醸し出してました。

ただこの回、色の演出だけで進行するのではなく、背景の描き方も上手かった。

森の中の シーン に注目してほしい。 森の中で下から空を見上げるような カット ( アオリ と言います ) がいくつかあるが、木の枝がまるで月を掴むような描き方をしてあったり、森を歩く カット でも枝が手のように不自然な描き方をしている。

こういう オドロオドロ しい絵を挟むことにより、恐怖感を出させる。 同時に タイトル である 「夜を撫でる手」 を表現したのではと思う。

原作でも同じ絵はありますが、ここまで ドロドロ してないんですね。 闇の中の森という描かれ方です。 木の枝を手のように描くことで視覚的に恐怖感を出す演出。 これが ラスト の辰の セリフ 「闇がこんなに恐ろしいとは」 に生きてきます。

原作では足りない部分を、映像に置き換えるときに補完する。 この スタッフ の作品に対する意気込みでしょうか。

この回、あちこちで感想覗くと 「動かない」 という声が多いけど、クライマックス ですごい仕事してるぞ !!

辰が カラス に襲われる シーン。 後ろ向きの辰に迫る カラス の カット。

一番奥の極少の カラス が A セル、その次の大きさの カラス が B セル、もう一回り大きい カラス が C セル、一番大きい カラス が D セル、辰が E セル。 つまり、カラス だけで 四段使ってる上に、カラス の一回の羽ばたきに動画を 20 枚使ってる。 そして、A ~ C  セル は リピート ( 同じ動画を使って反復する動きを造る ) ですが、D セル だけは リピート ではない。 迫るときに鳥の角度が少し変わってます。

鳥の動画 ( 動物全般そうですが ) は一羽だけでも大変ですが、この大群。 しかも セル 四段、一番大きいのは リピート ではない。 この カット だけで恐らく動画 100 枚くらい使用してると思う。
原画さんも動画さんも、軽く死んでますね。 きっと ( 汗

スタッフ の皆様、お疲れ様でした。 体壊さないように気をつけて下さい。 ホント に・・・( 滝汗


来週は原作 ファン の間でも 異色とされてる話。 この スタッフ がどう 「料理」 するのか楽しみです。






amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 蟲師 続章 一(完全生産限定版) [Blu-ray] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


この記事へのコメント

おもての
2014年05月25日 14:36
蟲師のレビューはもうなされないのですか?
いつも楽しみにしていたのですが・・・
2014年05月26日 22:50
おもてのさん、コメントありがとうございます。
実は録画を忘れるという事をやらかしまして、今、ネット配信を見ながらチェックという作業をしています。
時間がかかる為、アップが大幅に遅れてます(汗
すみませんがもうしばらくお待ち下さい m( _ _ ;)m
おもての
2014年05月27日 23:42
いえいえ、安心しました。
再開されるのを気長にお待ちしております。

この記事へのトラックバック